ネットマネー 2017年8月号より一部を特別公開!

割安小型株の宇徳でしっかり稼ぐ専業主夫

アベノミクスの恩恵もあり、今の相場では割安・好財務株が下落したとき、ナンピン底値買いすれば確実に儲かる。しばごさんの逆張り戦法とは?

割安・好財務株を底値で買って、チビチビ儲ける

サラリーマン生活18年目で会社を辞めた専業主夫しばごさん(40代前半)。2003年に始めた中国株投資でアーリーリタイアの原資を貯めた。中国株で一番儲かったのは保険会社の「中国人寿保険」という銘柄で、2003年の上場直後に5香港ドルで2万株買い、2006年に5倍超の27香港ドルで売り抜け。ご本人は、「中国株バブルの崩壊で稼いだ資産をかなり減らしました」と謙遜するものの、この中国人寿保険だけで数百万円儲かった計算になる。

アベノミクス相場以降は、「日本株でも、チビチビ、ジワジワ資産を増やせるようになった」とか。その手法は財務が健全で、業績のわりに割安な株をストキャスティクスやMACD(ともにテクニカル指標)を使って底値買いする、徹底した逆張り戦法だ。
「SBI証券の銘柄スクリーニングで、割安性と財務健全性のスコアを8~10あたりに設定すると、割安好財務株がたくさん出てきます。あとはチャートを見て、株価が下がったら、さらに買い下がる(買い増す)つもりでエントリー。もともと割安なこともあって安心してナンピン買いできるのが、この手法の魅力かな。いきなり大きな金額ではなく、小さな金額で少しずつ買っていって、平均取得単価を下げることが重要です。今の相場では十中八九、株価が戻ってくるので損はしません。目標利回りは10%。自分ではきわめてローリスク・ローリターンな投資法だと思っています」

最近では資源安で下落した港湾輸送会社の宇徳を底値買い。今年4月に100円抜きに成功して、3000株で30万円の利益を上げている。現在保有中の株も空調・上下水道設備工事のヤマト、人工透析用液剤原料のマナック、システム会社のインフォーションクリエーティブなど、ほぼ無借金経営で自己資本比率が70%前後の非常に"地味~"な割安小型株が多い。「これから買いたい株は今年3月に上場したオークネット。中古車オークションという、おもしろいサービスを提供しています」

ベクトル、鎌倉新書…人気再燃で上がる優良成長株を見つけてスライス利確!

忙しい本業がありながら、スマホを使ったスイング投資で資産16倍増に成功したマーシさん。長期上昇トレンドが続く内需新興株の押し目買いに徹する売買手法とは? 今の買いたい株はカナミックネットワークやユーザベース!

高値更新株の再上昇の瞬間に押し目買い

京都在住のイケメン投資家・マーシさん(40代)は京友禅のプロデューサー。職人まわりなど本業の合間の"ながら投資"で、今年も200万円近い利益を確保している。日々の取引履歴と注目銘柄のチャートを掲載したブログが個人投資家に人気だ。
「ライブドア・ショック前に少し株に手を出してすぐ退場した経験があるんですが、再び始めたのは2012年の夏。マンションのローン返済資金をつくろうと、元手100万円でリスタートしました。アベノミクス相場が始まる直前だったこともあり、翌2013年には不動産流動化関連のケネディクスで200万円、電子決済アプリのフライトHDで一時含み益2000万円と、とんとん拍子に資産10倍増に成功しました」

今年はPR業務代行業のベクトルやシステムインテグレーター会社のシステム情報、医療データのメディカル・データ・ビジョンなどのスイング売買で、資産は1600万円まで16倍に増えている。マーシさんの投資対象は、地味めの内需成長株。

今まさに人気の株より地味めの内需成長株!

「本業で忙しいので、ゲームやバイオ関連株のように短期間で急騰↓急落する"えげつない"値動きの株は不向きですし、デイトレも苦手です。仕事をしっかりやりながら儲ける方法はないものか……。
そこで編み出したのが、今、まさに人気の株ではなく、これから人気が再燃していきそうな地味めで小型の内需成長株への先回り投資なんです。今ならクラウド関連やIoT(モノのインターネット)関連など、時流に乗った事業内容で、メインの仕事相手が大手企業の銘柄がターゲット! ストック型のビジネスモデルにも注目しています」

たとえば今、打診買いしている鎌倉新書は葬儀やお墓のポータルサイトを運営。葬儀関連のネット株という点が新しい。しかも、普段の仕事相手が仏壇・仏具最大手の"はせがわ"という安定感もあり、2015年12月に上場して以来、株価は昨年2月の安値から5倍高を達成している。

25日線チャートを駆使してトレード

マーシさんが売買の決め手として愛用しているのは、チャートの25日移動平均線だ。「投資対象は、月足チャートや週足チャートできれいな右肩上がりが続いている長期上昇トレンドに乗った銘柄です。今年一番利益が出たベクトルなどは、ここ4年ほどで株価13倍高と見事な上昇が続いています。狙い目は、そうした銘柄が日足チャート上で高値を更新した後、いったん利益確定売りに押されて25日移動平均線まで下がってきたり、下抜いてしまった後に反転上昇する瞬間です。押し目をつくって再び高値更新を目指す流れに乗りたい」

急騰中はグッと我慢。熱気の鎮静化を待つ

デイトレーダーなど短期勢の"カラ騒ぎ"で株価が急騰している時期は、あえてグッと我慢する。熱気が少し沈静化してきて押し目をつけたところで満を持して買い、再び株価が勢いづくのを待つほうが失敗したときのリスクも少ないので安心だ。
「再反騰シグナルとしては『カップ・ウィズ・ハンドルの高値抜け』というチャートのパターンも、フル活用しています」

これは高値更新後に株価がカップの形をなぞるように下落後に反転上昇し、高値更新を狙ったものの、いったん再度、下落。そこから再び上昇に転じる値動きのカップの取っ手の形で、株価底打ちパターンの一種である。チャートの教科書に書いてある「ダブルボトム(二番底)」をイメージすればいい。

さらに、マーシさんが大切にしているのが利益確定。
「どんなに含み益が出ていても利益確定しないうちは"絵に描いた餅"。ブレグジット・ショックのような予期せぬ非常事態で何度も大損してきたこともあり、このくらいの利益が出たら、この値段で半分売る、その次の段階でまた半分売る、というように利益を"スライスする"ことを心がけています。日本語で言うと"削り売り"っていうんでしょうか。利益が出た月には少しずつ出金してなるべくポジションを軽くするようにしています」

マーシさんの夢は「残りの住宅ローンをあと5年以内に完済する」という地に足の着いたもの(ご本人は「目標としてはそうですけどまだまだ……」と謙遜)。情熱をささげる京友禅関連の本業があって、株式投資にあまり多くのことを望んでいないのがマーシさんの成功の秘訣なのかもしれない。

グローバルD、レナウンのカラ売りで大儲け

信用取引を駆使した全力カラ売りでも稼ぐ失業マンさん。買いは東証1部昇格を狙った小型株が中心だ。今、追加購入したいのはシンプロメンテ。

買い3、売り2の割合で4000万円の儲け

「失業マンが嫁に内緒の株取引で家族を支えるブログ@就業中」というユニークなタイトルのブログを公開している失業マンさん(30代)。2012年11月から「現状を変えたい気持ちもあって」株式投資を本格化させた。資産半減の大失敗など出入りの激しい取引で、元手50万円を4000万円まで増やしている。

そのスタイルは、信用取引をフル活用した分散買いと、かなり"危なっかしい"一点集中のカラ売り。買い3に売り1の比率で投資している。
「カラ売りの対象にしているのは、さしたる理由もなく急騰している株です。一点集中投資なので、最近では大損したのも大儲けしたのもカラ売り銘柄で。一番儲かったのは、映画『君の名は。』の主人公のバイト先が運営店舗という理由だけで急騰したグローバルダイニングのカラ売りです」

約2万株をカラ売りし、北朝鮮ショックで株価が下がった今年4月に全株を買い戻して300万円ほど儲かった。
「カラ売りは損失が無限大になる可能性があるので注意していたのですが……。今年4月にレナウンのカラ売りで儲けましたが、中国へのゲーム配信を材料に急騰したenishでは"踏み上げ地獄"を味わうことに。大口投資家の買い上げをナメていたのが敗因です……」

一方、買いのほうは主に東証1部昇格を狙った小型成長株への分散投資が基本戦略。
「外食店舗のメンテナンスを手がけるシンプロメンテではすでに70万円近い含み益がありますが、同業他社を吸収して業績拡大期待もあるので追加購入したいですね。東証1部昇格期待銘柄は、株主優待の新設や拡充、株式分割や立会外分売などの昇格サインが2つ以上出たら買います」

保有株の中でも、クラウドソーシングのラクス、切削工具の日進工具は東証1部昇格を狙って購入した。今後買いたい株も、胡蝶蘭ビジネスを手がけるアートグリーン(名証セントレックス)、技術者派遣のアルトナーなど、東証1部への昇格狙いが多数を占めている。