ネットマネー 2017年8月号より一部を特別公開!

誰にでも起こりうる相続・贈与のトラブル…。
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今月のテーマ
無断の名義変更に気をつけよう! 不動産編

印鑑証明書などの重要書類も、家族なら簡単に入手できる

家族の財産を家族が盗む「家族内ドロボー」が狙うのは、現金や預貯金だけとは限りません。たとえば不動産。資産価値が大きいうえ、名義変更や所有権移転の手続きをしない限り発覚しにくいため、家族内ドロボーの格好の餌食です。特に賃貸アパートのような不動産を多数所有し家族に管理を任せているケースでは、本来の持ち主が気がつかないうちにごっそり盗まれる(名義を変更される)ことがあります。

不動産の名義変更手続きには、贈与契約書のような登記原因を証明する情報、登記済権利証または登記識別情報、受贈者の住民票、贈与者の印鑑証明書、実印を押した委任状、名義を変更する不動産の固定資産税評価証明書などが必要です。このうち委任状と実印、登記済権利証または登記識別情報、印鑑証明書は家族であれば簡単に入手できます。上図の「CHECK1」にあるように印鑑証明書の入手に使う印鑑登録証(カード)や実印がしまってある場所、自動交付機利用時に必要なパスワード(暗証番号)を知っている家族は多いのではないでしょうか。また別件で入手した印鑑証明書を、家族内ドロボーが勝手に不動産売買に流用する恐れもあります。

財産の名義と実態がずれているケースがあることも知っておきましょう。「CHECK2」のように土地・建物や預金口座の名義が長男でも、実際にお金を出したのが被相続人である父親だったというケースもあります。法律上は名義にかかわらず実際にお金を出した人が所有者(贈与や売買がなされていないことが前提)とみなされて相続財産になります。でも、長男が黙っていたら……。
「家族内ドロボー」から財産を守るためには、財産目録を作成し遺言を残す、不動産であれば定期的に登記簿を確認したり、固定資産税等の納付書が自分宛に届いているかをチェックするといった方法が有効です。