ネットマネー 2017年9月号より一部を特別公開!

仮想通貨革命の波に乗って目指せ億万長者!!!
ビットコイン投資入門

仮想通貨は、インターネット上で「お金の価値」をやり取りするための通貨として開発された。通貨と呼んでいるが、中央銀行のような管理者がいない、紙幣のようなものもない。円との交換は「取引所」と呼ばれる専門の事業者を通じて行なう。その仮想通貨相場が大盛り上がり。今が大儲けできるチャンスかも! そこで取引方法と注意点を詳しく紹介しよう。

教えてくれたのは…ファイナンシャルリサーチ代表深野泰彦さん
独立系ファイナンシャル・プランナーとして個人のコンサルティングをしながら、テレビ・ラジオ番組への出演、新聞やマネー誌、各種メールマガジンの執筆など、さまざまなメディアを通じて投資の啓蒙し、家計管理の重要性を説いている。

首位の「ビットコイン」を「イーサリアム」が急追する〝仮想通貨戦国時代〞

インターネット上で流通する仮想通貨は、代表的な「ビットコイン」「イーサリアム」「リップル」をはじめ700種類以上が流通しているといわれる。国内ではビットコインの知名度が圧倒的に高いが、実は時価総額(6月23日現在、コインキャップ調べ)を見ると、首位のビットコイン(約420億ドル)を2位のイーサリアム(約390億ドル)が急追していて逆転もありうるという構図だ。

ビットコインの知名度が高いのは、2014年2月当時、世界最大の取引所だった「マウントゴックス」が経営破綻したという負の出来事のせいもあるだろう。だが、今年のゴールデンウイークごろから急上昇と急落を繰り返しながらも1ビットコイン=3000ドルを突破して多くのメディアに取り上げられ、投資対象として認知されてきたこともある。

しかし投資に詳しいFPの深野康彦さんは、「ビットコインに限らず仮想通貨の売買は現状、投資ではなく投機です。売買をするのなら余裕資金の範囲でやるべき」と警告する。「なぜなら〝歴史の荒波〞にもまれていないからです。現在のビットコイン相場をバブルと指摘する声も大きくなっています。バブルがはじけたときにどんな混乱が起こり、それが無事に収束するのかしないのか、まだ誰も経験したことがありません」

高値のモノサシがなくバブル相場か否かの判断が難しい

バブルかどうかも判断ができない。国が発行する通貨であれば政策金利や消費者物価指数といった判断基準に照らすことができるし、株式にもPBR(株価純資産倍率)のようなモノサシがある。だが無国籍の仮想通貨には判断基準やモノサシがなく、将来を見通すことが難しい。「無国籍という意味では金も同じですが、こちらは取引の歴史があり、公設市場があり、なにより実物資産であるという安心感があるので、仮想通貨とは一線を画しています」

仮想通貨を一人前の決済手段として扱うための法律も整備されつつある。今年4月、仮想通貨を実際の通貨と交換する業者を登録制とする改正資金決済法(通称:仮想通貨法)が施行され、仮想通貨の売買を行なう仮想通貨交換業者(いわゆる取引所)に対して登録制が導入され、利用者保護のためのルールも規定された。登録業者は投資家がリスクを理解できるよう、説明することなどが義務づけられた。施行から半年間は登録猶予期間のため登録制度が実効性を持つのは10月1日から。金融庁は5月31日時点で「登録なし」と発表している。

税金は総合課税。大儲けしても半分が税金で消える

深野さんはビットコインが税制面で金融商品の扱いを受けていないことも危惧している。預貯金の利息は利子所得となり、税率20%(別途、復興特別所得税)の源泉分離課税となるため、口座には税金を差し引いたお金が入る。株式、投資信託、FXなどは所得の分類こそ異なるものの税率は20%に統一され、原則として源泉分離課税や申告分離課税になる。そのため大きな利益を得ても、ほかの収入の税金には影響しない。「しかし、ビットコインは一般に総合課税の雑所得または譲渡所得となり、確定申告が必要です。総合課税では、他の所得と合算した課税所得に所得税の税率を掛けて所得税額を算出します」手間もかかるが問題は税率。累進課税方式のため、課税所得金額195万円以下の税率5%に始まって段階的(7段階)に高くなり、4000万円超は45%にもなる。

ここまではビットコインの投資商品という側面を見てきたが、決済手段としても徐々に普及が始まっている。ビットコインの利用者は全世界で約2000万人、うち日本は60万人(3月末現在、ビットフライヤー調べ)と推定されている。話題を集めたのは、ビックカメラが家電小売業界では初めて、ビットコインでの決済サービスを4月7日から試験導入したこと。ビットコインが先行普及している海外観光客の利用を見込んでのことだ。DMM.comのサイトでは、サービスの利用に使うDMMポイントのチャージ手段としてビットコインが使える。東京五輪に向けて追随する大手企業が出現しそうだ。 次ページからは具体的な投資法を紹介しよう!

ビットコイン投資の基本のきを学ぼう!

教えてくれたのは…フィスコ仮想通貨取引所取締役田代昌之さん
新光証券(現・みずほ証券)、シティバンクなどを経てフィスコに入社。先物・オプション、現物株、全体相場や指数の動向を分析する。2017年3月から現職も兼務。テレビ・ラジオ番組への出演、経済誌への寄稿も多数。

仮想通貨取引は登録された私設取引所で行なう

ビットコインは通貨ではなく仮想通貨。発行主体はないし、実物もない。つまり日本円のように、日本国の信用を裏づけにして日本銀行が発行しているわけではないし、一万円札のような紙幣もないということ。

ではビットコインは、どのように入手あるいは売買をするのか。今は「取引所」を使う。取引所といっても東京証券取引所や東京商品取引所のような国が認めた公設取引所ではなく、私設の取引所だ。すでに紹介したように4月から改正資金決済法が施行され、取引所は登録制(猶予期間が終わる9月30日までに多くの業者が登録するはず)になり、投資家保護の仕組みも定められたので信頼性は高まった。

市場調査のシード・プランニングによればビットコインの取引高(日本円で取引できる取引所経由)は2016年上半期が780万ビットコイン、下半期は2・3倍の1830万ビットコイン、計2610万ビットコインだった。下半期の取引所のシェア首位はビットフライヤー、2位・BTCボックス、3位・QUOINE(コイン)の順で、ビットフライヤーが約6割を占める。そうした状況の中で、株式投資家に抜群の認知度を持つ金融情報会社のフィスコが「フィスコ仮想通貨取引所」を開設、2016年8月からビットコイン取引をスタートさせた。強みは「上場企業の傘下であり、金融情報に強みを持つフィスコの子会社であることです」と同取引所取締役でビットコインアナリストの田代昌之さんはまず「安心・安全」を強調する。フィスコの子会社はほかに、ジャスダックに上場するブロックチェーンと親和性の高いIoT(モノのインターネット)機器を手がけるネクスグループ、ブロックチェーン技術などフィンテック(金融とITの融合)関連の評価が高いカイカなどがあり、「グループのシナジー(相乗効果)を生かせる点も強みです」(田代さん)

同じ取引所の顧客同士で売買して値段が決まる

仮想通貨取引所ではどのように値段が決まるのか。株取引の場合、投資家は証券会社に注文を出し、注文は証券取引所に集められて処理される。株の値段は証券取引所で決まるため、同じ時間であれば、どの証券会社に注文を出しても同じ値段で売買ができる。

仮想通貨取引では、投資家は仮想通貨取引所に注文を出す。店頭や電話注文というルートはなく、インターネットに接続されたパソコンやスマートフォンを使う。証券取引所のように注文をまとめて処理する場所はなく、「その取引所に口座を開設している顧客同士で売買が行なわれます」。市場外取引のPTS(私設取引システム)のイメージだろうか。「そのため、仮想通貨取引所ごとにビットコインの価格が少しずつ違います。大差はありませんが、価格差を利用した裁定取引により利益を得ることも可能です」。 国内では10社を超える仮想通貨取引所があるが口座開設手数料、口座維持手数料は無料。売買手数料も低水準。フィスコ仮想通貨取引所では売買手数料まで無料で、しかも「FXのようなスプレッド(売値と買値の差)もありません」と田代さん。それは投資家としてはうれしいのだが、どこから収益を得ているのだろう。「収益は得ていません。お客さまがどれだけ売買しても手数料は入らないのです」

チャートや板を見ながら、FXと同じ感覚で取引できる

上場会社の子会社という信用と資金的余裕を生かし、取引所をスムーズに運営して知名度向上と顧客獲得に力を入れる段階ということなのだろう。いずれはグループ会社と連携した企画などを実現させて収益化を図る方針だ。

口座開設はネット上で完了する(右ページの図参照)。ビットコインの売買自体も本誌読者であれば難しくない。フィスコ仮想通貨取引所の場合は、ビットコイン/日本円のチャートと板情報が表示されるので、株やFXの取引感覚で注文を出せばいい。モナコインも扱っているが、まずは取引量の多いビットコインから始めてみよう。

ビットコイン投資の基礎用語

アドレス

ビットコインの受け取りに使う銀行の「口座番号」のようなもの、あるいは住所やメールアドレスのようなもので、1または3から始まる27から34文字の英数字で構成。これがあればリアルな住所などはいらないので匿名性が高い。免許証などで本人確認を行なって開設する仮想通貨取引所の口座番号とは違う。

秘密鍵(プライベートキー)

通信を暗号化するときに使う「公開鍵/秘密鍵」の秘密鍵のこと。ビットコインを送金する側は、公開鍵(パブリックキー)を使って暗号化し、受け取る側は秘密鍵(プライベートキー)を使って復号化(暗号を解読して元に戻す)する。送金のときに使うパスワードのようなものなので、秘密鍵は絶対に盗まれてはいけない。金庫的感覚でネットに接続していないパソコンに入れておけばリアルな泥棒以外は安全。

ブロックチェーン

取引の記録、取引台帳。ビットコインは、取引が行なわれた順に取引内容がすべて記録されていて、ユーザーに公開されている。どこで記録されているのかというと、ネットワークでつながれたコンピューターの中。過去の記録を改ざんしてビットコインを盗もうとすると、ブロックが分岐してしまう。すると最も長いブロックチェーン(最も長い鎖的につながったもの)が自動的に選ばれて記録が続くので、事実上改ざんしてもいいことがない。つまり安全が保たれるということ。

マイニング

ブロックチェーンを作るためには膨大なコンピューターのパワーを使う。ただビットコインには発行主体がないので、コンピューターを用意する国や企業が存在しない。そこでネットワークでつながれた有志のコンピューターを使う。その報酬として新規に発行されたビットコインがもらえる。その様子を金の発掘になぞらえてマイニングと呼んでいる。「マイニング」ができるのは先着1名なので、マイニング専業に事業をしている会社が多い今は自宅のパソコンの能力では無理。

BTC

ビットコインの通貨単位のこと。「XBTと表記することもある。BTCの最小単位は0・00000001。これは「1Satoshi(サトシ)」とも表記する。ちなみにフィスコ仮想通貨取引所の最低取引単位は0・0001BTC。

Satoshi

ビットコインの技術論文の著者であるNakamoto Satoshiのこと。通貨単位にも使われる。名前は日本人のようだが諸説あり。

ビットコイン投資のこれからを大予測!

ビットコイントレーダーとしても評価が高いひろぴーさんに、取引のコツと相場の見通しを聞いた。

教えてくれたのは…専業トレーダーひろぴーさん
人気のスイングトレーダー。投資は、ビットコインをはじめ通貨、株式、CFD(差金決済取引)と幅広い。今年はゴールドマン・サックス等の売買動向に注目して「彼らについていく」という。

セキュリティーが甘い取引所に預けたら資金が盗まれた!

ひろぴーさんが仮想通貨取引に注目したのは、2014年に発覚したマウントゴックス事件の少し前だという。

そのときはビットコインではなく、リップルを1×RP(リップルの通貨単位)=0・5〜0・6円で70万円分買いました。仮想通貨のことはほとんど知らなかったので、とりあえず買ってみて相場に触れながら、同時並行で仮想通貨取引の勉強をしていました。ところが当時は取引所のセキュリティーが甘く、ハッキングされて盗まれてしまったんです」

出鼻をくじかれたが、ひろぴーさんはめげなかった。「諦めずに仮想通貨の勉強続けると、すごい投資対象だということがわかったんです。そこで改めて別の取引所を通じてビットコインを2万円分を買いました。ところが全然上がらない。2016年の春ごろまで1BTC=4万円から6万円の間をうろうろしていました。2016年も半ばを過ぎると日本をはじめ各国が仮想通貨の存在を認めるようになり、『これは来るぞ』と確信しました」 すると本当に、その時は来た。「年末に10万円を超えて、2017年には30万円をつけました」

現状は「買えば誰でも儲かる状況」だという。初心者が注目すべき仮想通貨は取引高上位のビットコイン、イーサリアムあたり。日本の仮想通貨にも頑張ってほしいところだが、「IT技術は英語圏が主導するので、日本製が世界市場で有名になる可能性は低いですね。せいぜいモナコインかネムでしょうか」

仮想通貨の取引コストは限りなくゼロに近づく

仮想通貨取引のよさは、これから取引人口が増えていくので、急角度の価格上昇が見込めることと、取引コストの低さだという。

「株取引には証券会社と証券取引所が絡んでいるのでコストが発生し、FXはFX会社とインターバンクにつながる金融機関がバックにいます。仮想通貨取引は仮想通貨取引所しかないので、コスト面で有利。何年かかけて株やFXの投資家の多くが仮想通貨取引に流れ込むと思います。全世界的に取引人口も増えるでしょう。日本、米国に加え、当局の規制で一時勢力が衰えた中国が盛り返し、インドでも増えています。取引人口が増えれば増えるほど板が厚くなり、スプレッドが薄くなるので、投資家はタダ同然で取引ができるようになるでしょうね」

仮想通貨取引と聞くと難しそうだが、実はそこまで難しくないという。

「アルゴリズムがあまり走っておらず、人が動かしているので、相場が素直で『ダウ理論』が通じます。しかも買えば含み益スタートが切れる取引なんて、仮想通貨取引くらいなものでしょう」

とはいえ、勝つためのコツがあるはず。仮想とはいえ通貨なので為替相場の影響を強く受けそうに思えるが、「為 替相場と連動するような動きはありません」とのことだ。

BTC/円なら米国雇用統計をチェックする

「唯一、影響を受けるのは米国の雇用統計です。米ドル/円が1円円高に動いたときは、BTC/円は約1%(3000円程度)落ちました。米国の雇用統計の数字がいいと、一般には米ドル/円は上昇します。そのとき、BTC/円も上昇する。では、ドルが高くなるとビットコインも高くなるのかというとそうでもなくて、半々くらいでしょうか」 たとえば米ドル/円が1円下がる(円高)と、円が買われている証拠なので、BTC/米ドルが変わらなければ、BTC/円も同じように下がる。雇用統計の数字がよくて米ドル/円が上昇する(円安)と、ドルが買われている証拠なので、BTC/円はあまり影響を受けず、BTC/米ドルが1%落ちるイメージなのだという。

いずれにせよ、今はBTC/円を買っておくべきなのか。「私の予想では、全世界を巻き込んだ過去最大のバブルが来ると思います」ひとろぴーさん。その前に、買いたい。

ビットコイン投資体験談

信頼できる取引所でビットコイン売買に挑戦したものの情報の少なさを痛感

PROFILE
40代・会社員小坂久紀さん
株式投資がメインで、新興市場の人気株の短期売買で毎年100万~200万円ほど儲けている。FXも少々。

マウントゴックスの事件が起こり、仮想通貨は「怪しい」と思っていた小こ さ か坂久ひさのり紀さん。「でも海外の記事に、中国人が買っていてバブルのような上昇をしていると書いてあったので興味はありました」

そんなとき、取引所のビットフライヤーで取引ができることを知り、2016年の春ごろ、5万円を投資した。「儲けたいというより、ビットコインのことを知りたかった。株取引ではフィンテック相場で儲けたので、向学心から安心できそうな取引所を見つけてお金を入れてみたという感じです」

小坂さんの取引履歴はこうだ。2016年5月2日…1BTC=4万8400円のとき0・25BTC=1万2100円投資。6月15日…1BTC=7万3442円のとき0・1BTCを買い増し。12月20日…1BTC=9万3887円のとき0・36BTC(0・01BTCが増えていた)を売却して3万3799円に。儲けは1万4354円。

取引を始めて感じたことは 仮想通貨の取引の参考になる情報が少ないこと。中国で事が起こって含み益が拡大したことから「代替投資先として中国人がビットコインを買うということがわかったんですが、今なぜ上がっているのか、どういうときに上がるのか、下がるのかという解説や情報提供がビットフライヤーを含めてあまりなく、これ以上お金は入れられないな、と思いました。これでは買いのタイミングがうまく計れないし、判断基準も見つけられません」。取引所は投資家への情報提供が急務だろう。

勉強のためにビットコイン取引とマイニングに挑戦し、トントンの成績

PROFILE
32歳・会社員Ayaさん
メーカー勤務。その前は金融機関に勤務していたので金融商品には詳しい。株とFXへの投資は退職後。

「金融機関勤務のときは、投資信託や外貨預金で運用をしていました」という運用歴10年のAyaさん。「退職してから株とFXを始めました。投資方法などをインターネットで調べているとき、仮想通貨の広告を見つけ、投資のひとつとして考るようになり、勉強のために買ってみました」 ビットコインのマイニングと取引の両方を手がけており、マイニングでは世界トップシェアのビットクラブ・ネットワークと取引所のコインチェックを利用している。「資金13万円でビットコイン運用を始めました。マイニングに500ドル、残りをコインチェックに入れています。現在の成績はマイニングを除いてトントンくらいです」。

Ayaさんの買いのタイミングは、「相場が下がったときなので、逆張りで仕込むことが多いです。下がったら同じ銘柄を買い足します。今は1BTC=30万円を目安に、下回ったら買い、上回ったら売りくらいの感覚です」。

売りのタイミングは、「自分の納得のいく利益が見込めたら手放します。極力、損切りのないようにゆっくり持つ感じ。全部売ることはせず、今後も上がっていいように、少し残して売却しています」。 この堅実な取引スタイルは、これから取引を始める人にも参考になるはずだ。

取材・文●山本信幸 イラスト●ヤマサキミノリ