ネットマネー 2017年9月号より一部を特別公開!

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公共投資の拡大でインフラ関連銘柄に注目が集まる

4月に年初来高値をつけて以来、軟調相場が続く中国株。主要インデックスである上海総合指数は、4月のピークを100ポイントほど下回る3100ポイント台(7月上旬現在)で低迷している。

「足元の中国経済は個人消費、輸出、公共投資のいずれも堅調です。にもかかわらず中国株相場が盛り上がらないのは、秋に控える中国共産党大会に向けて、経済の“安全運転”が最優先されているからでしょう」とみるのは、DZHフィナンシャルリサーチの池ヶ谷典志さん。

5年に1度開かれる中国共産党大会は、党と中国政府の人事を決める重要な場だ。そのため、昇進を目指す党幹部らは、失点を避けるために無難な経済運営を志向しやすい。

「そのため、株価が大きく上がることは期待しにくいが、当面は底堅い状況が続くはず。党大会の“前哨戦”となる夏の北ほく載たい河が会議が終わり、新人事の概要が見え始める秋の党大会にかけては、期待とともに株価が上がる可能性が高いとみています」(池ヶ谷さん)

では、どの分野の中国株が上がりそうなのか。7月に発売された最新の『中国株二季報2017年夏秋号』では、投資テーマと有望銘柄として「AI(人工知能)」「雄安新区」「PPP(官民パートナーシップ)」の3つにフォーカスしている。

「このうち雄安新区、PPPの2つは、『一帯一路』(中国と欧州を結ぶ巨大な広域経済圏構想)と並ぶ中国の公共インフラ投資の目玉であり、建 材や建機などのインフラ関連銘柄が恩恵を受けそうです」と池ヶ谷さんはみる。

このテーマに沿って池ヶ谷さんが有望銘柄として挙げてくれたのが、建材メーカーの北京金隅と、準大手建機メーカーの中国龍工だ。

「北京金隅はセメント製造を中心とする建材事業を展開しており、北京や河北省を地盤としているのが強み。河北省保定市の東部に“副首都”として建設される雄安新区プロジェクトの恩恵を直接的に受けることができます。足元の株価はやや下げていますが、9月ごろには雄安新区プロジェクトの具体的な計画が発表されるとの見通しが強まっており、再び株価を上げるかもしれません」(池ヶ谷さん)

一方、中国龍工は、ホイールローダー、フォークリフト、ショベルカーなどの生産を主力としており、こちらも公共インフラ投資拡大の恩恵をストレートに受けられる。

「『一帯一路』ばかりが注目されがちですが、民間資金も取り入れて公共投資に弾みをつけるPPPはこれまでに700件以上が承認されており、合計投資額は1兆8700億元(約31兆円)にも上ります。今後も増えることは確実で、関連銘柄にとっては大きな追い風です」(池ヶ谷さん)