ネットマネー 2017年9月号より一部を特別公開!

第21回 誰にでも起こりうる相続・贈与のトラブル…。いざというときに困らないために、知っておくべき旬の情報をお届けします!

今月のテーマ 相続税の事前対策をしよう!

PDCAサイクルを回して相続税対策の〝鮮度〞を保つ

相続税は事前に対策を立てておけば、納税額を減らすことや、納税資金の準備をしたりすることが可能です。事前の相続税対策は、会社の業務改善の手法である「PDCAサイクル」(左の「CHECK1」)に当てはめるとよくわかります。PDCAとは、①Plan(計画)↓②Do(実行)↓③Check(評価)↓④Action(改善)のこと。①で「相続税を試算し対策を計画する」。すぐに相続が発生した場合は②の「計画 した対策を実行する」で終わりますが、そうでないときは③の「定期的に相続財産について見直し、対策が有効に機能しているのかを確認する」。そして財産の内容が変わったとき税制改正があったりしたときは、④の「計画の改善や見直し」で、有効な対策に変更します。

事前の相続税対策には、相続税を節税するための「相続税対策」と、現金納付が原則の納税資金を確保する「納税資金対策」の2つがあり、バランスをとりながら同時に進める必要があります。

ここで相続税対策の典型的な失敗例を紹介しましょう。養子縁組をして法定相続人を増やす節税法は、相続税額を減らす効果が期待できますが、当事者が増えるので別のトラブルが起こるかもしれません。財産の更地にアパートを建てた場合は、相続税額を減らす効果が期待できますが、アパート建築に使いすぎて納税資金がないということも。

相続税の対策の王道は贈与です。注意点は多額の贈与には「贈与税」が課せられるということ。

贈与税の計算は、毎年(1月1日から12月31日まで)贈与された金額に対して税額を計算する「暦年課税」(計算式は「CHECK2」)と、父や祖父母から贈与された財産のみに適用でき、相続発生時に相続税と一緒に精算する「相続時精算課税」の2つがあることを知っておくとよいでしょう。

暦年贈与の場合、毎年110万円の非課税枠があり、それを利用すれば贈与税を負担することなく贈与することも可能です。