ZUU online magazine 2020年6月号(4月21日発売)からお届けします。

ZUU online magazine 2020年6月号
『ZUU online magazine』2020年6月号(4月21日)発売
新型コロナウイルスという“見えない敵に”、世界中が大きく揺さぶられている。株式市場は大暴落し、夏に予定されていた東京オリンピックも延期となってしまった。米国株が史上最高値を更新していたこともあり、気が緩んでいた投資家たちは大きな損失を抱えた。今、各国がさまざまな政策で悪魔のウイルスと戦っている。日本株も負けるわけにはいかない。
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河合達憲の投資の大学
(画像=PIXTA)

現役ストラテジストとして活躍する傍ら、大学でも登壇し学生に向けて講義を行っている河合達憲さん。ここでは実際の投資に役立つストラテジー立案のヒントをお届けする。今回は下降局面における下値メドの測定法を解説する。

河合達憲
河合達憲 TATSUNORI KAWAI
auカブコム証券 チーフストラテジスト
近畿大学大学院・博士前期課程修了。日本で数少ない証券専攻修士号のマスター称号を有する。毎週火曜夜のauKa bucomストラテジーセミナーが大人気を博し、テレビやラジオにも多数のレギュラー出演。2013年より大阪国際大学および大阪国際大学短期大学部にて大学講師としても登壇している。

場の推移を波動で捉え、下値メドを冷静に測定!

いまだかつて見たことがない乱高下に巻き込まれ、すっかり動揺している読者も多いことだろう。だが、ここは冷静さを取り戻し、目の前の動きを一つの大きな波動として捉えたほうがいい。波動とは「株価の動きの集合体」であり、上昇と下降の2つがある。

そのうえで、自分なりに下値のメドを想定するのだ。たとえば、「どこまで下げたら逆張りの買いを入れる」などと、自分自身で測定しておくことが大事。今回は下降局面における下値メドの測定法にスポットを当ててみたい。

大きな下げに見舞われた際には、短期の波動、中期の波動を観察し、それぞれの起点を確認するのだ。起点自体が下値のメドにもなる。そして、テクニカル分析を用いて短期、中期の下値メドを計測していく。

その際、日本では「3分の1押し」などといったモノサシが用いられてきたが、もはや機能しにくくなっている。現在の日本株を牛耳っているのは外国人投資家だから、彼らが重視しているフィボナッチ比率を用いて値幅を測定するのが有効といえよう。

これは、フィボナッチ数列(2つ前の項と1つ前の項を足し合わせて生じる数列)を用いたもの。ミロのビーナスなどで知られる「黄金比」にも通ずる。具体的には、起点から0・382、0・5(半値)、0・618、1・0(全値)といった比率になる地点を外国人投資家は強く意識しがちだ。通常の下げでは0・382の地点で止まりやすく、0・618まで至ると深い押しだと見たほうがいいだろう。

左下の図解は、中期波動(A→D)と短期波動(C→D)におけるおのおののフィボナッチ比率を示したものだ。たとえば、短期波動が0・618の水準を割り込んだとしたら、次は「全値押し」が視野に入り、それは中期波動においても「0・618倍押し」が意識されることになる。

この図に直近における日経平均株価の推移(短期波動)を当てはめると、Cは1万4800円。これに対し、アベノミクス相場の「0・618倍押し」は1万4500円で近似値だ。さらに、A地点はアベノミクス相場の出発点である8664円(当時の野田総理が衆院解散を表明した日の終値)である。

このように、フィボナッチ比率による測定をベースに位置づけたい。そして、移動平均線(株価とのカイ離に関する経験則)や一目均衡表の値幅理論も組み合わせて総合的に判断するといい。実際、こうした下値メドは高い確率で当たる。なぜなら、多くの投資家がその水準を強く意識しているからだ。

河合達憲の投資の大学
(画像=ZUU online magazine)
ZUU online magazine 2020年6月号
『ZUU online magazine』2020年6月号(4月21日)発売
新型コロナウイルスという“見えない敵に”、世界中が大きく揺さぶられている。株式市場は大暴落し、夏に予定されていた東京オリンピックも延期となってしまった。米国株が史上最高値を更新していたこともあり、気が緩んでいた投資家たちは大きな損失を抱えた。今、各国がさまざまな政策で悪魔のウイルスと戦っている。日本株も負けるわけにはいかない。
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