ネットマネー 2017年11月号より一部を特別公開!

個人消費、設備投資といった内需の牽引、非製造業の投資需要の高まりなどを背景に、労働市場は大きな変革期を迎えつつある。今、株式市場で脚光を浴びている〝人材派遣業界〞について見ていく。

撮影●永井 浩

活況の〝人材派遣業界〞で王道銘柄を狙え

市場規模は約8兆円。業績好調な人材派遣業界

今夏は北朝鮮リスクに加え、トランプ政策への期待剥落で動揺する場面もあったが、これによって世界経済が大きく揺らぐことはなく、欧米等の先進国経済は回復基調を続けている。

さて、2011年以降、日本は人口減少時代を迎えたことは疑う余地はない。超高齢化社会の到来でだ。当然のことながら、労働人口は減少に向かっている。それでも、世界経済の好転や東京五輪を控えての公共投資の拡大、企業努力もあり、景気は回復基調が継続中だ。

今年4〜6月期の実質GDP(国内総生産)は年率換算で4%と高い伸びを見せた。6四半期連続のプラスだ。個人消費、設備投資といった内需が牽引し、今後も堅調な海外景気や、非製造業の投資需要の高まりなどを背景に、内需・外需ともに足並みのそろった緩やかな景気回復が続くと予想する。

こうしたことから、労働市場は大きな変革期を迎えつつある。完全失業率は2009年の5・1%から、この6月には2・8%にまで低下。さらに、有効求人倍率も2009年の0・47倍から、6月はバブル期を超える1・51倍にまで急上昇。

今では、サービス業を中心に人手不足が顕著となり、正社員の求人倍率は1倍超の状態だ。このような労働力環境から、株式市場では人材派遣業界が脚光を浴びている。今の市場規模は、人材紹介業なども含めると約8兆円ときわめて大きく、業績も好調といえる。特に日本経済がIoT(モノのインターネット)、AI(人口知能)といった新しい成長産業が台頭するにつれ、いわゆる技術系の人材育成が喫緊の課題だ。

大手人材派遣企業は、こうした人材育成に注力していることもあり、その存在感はいやがうえにも高まりつつある。女性の社会進出、高齢者の活用など、業界を成長させる要因に事欠かない状況である。株式市場での人気も徐々に注目されている。

ポートフォリオに加えておきたい業種といえるだろう。