ネットマネー 2017年11月号より一部を特別公開!

株価が〝噴火〞する銘柄には、マーケットが次に注目するであろう材料・テーマが必ず備わっている。政策と経済トレンドを先読みすれば、その兆候はキャッチできる。今月の噴火株を見逃すな!

山本 伸
●やまもと・しん
マネーリサーチ代表。
1962年生まれ。1985年より、株式評論家、経済ジャーナリストとして執筆活動および講演活動を行なう。経済情報誌『羅針儀』を主宰するなど幅広く活躍中で、確かな選択眼による銘柄推奨が個人投資家から絶大な人気。

ガソリン車からEVへ。とてつもなく加速していく電動化の流れで大型相場が

夏相場は、北朝鮮と米国の対立問題への懸念で本腰を入れて株を買う人が少なく、弱い展開に終始しました。

それに加えて8月15日、トランプ大統領がインフラ投資規制緩和の記者会見に臨んだ際、米国南部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義の団体と反対左派が衝突して反対左派の女性が死亡した事件について「両方の側に責任がある」と言ってしまったことで、史上最高値更新中だったニューヨーク・ダウが腰折れ。日本の株式市場にも悪影響がもたらされました。

現在、主力の大型株は手がけにくいため、参戦する投資家の多くが中小型の材料株に狙いを集中させています。ただし、夏までの人気テーマだったAI(人口知能)、ロボット、バイオ、有機ELからは資金シフトが起きていることには気をつけたいですね。

一方、今後はガソリン車からEV(電気自動車)への電動化の流れがとてつもなく加速します。英国とフランスが7月に相次いで将来のガソリン車の販売禁止を打ち出したことが、その流れを決定づけました。私はEV関連の超大型相場がやって来ると思っていますので、EVに欠かせないリチウムイオン電池関連銘柄の下値を上手に拾えば相当な投資妙味があるはずです。

1つ目の先読み噴火株は、三菱系の機械商社である西華産業(東1・8061)です。同社はリチウムイオン電池用設備を取り扱っていて、納入後はメンテナンスも行ない、同事業の利益がドル箱になっている状況。この繁忙状態がこれからさらに拡大していきそうです。

2つ目の先読み噴火株は、顔料や着色材料などを柱に、リチウムイオン電池の正極材も手がける戸田工業(東1・4100)です。2期連続赤字だったのですが、今第1四半期業績の進捗率が絶好調で通期もようやく黒字化のメドがついた状況。7月まで200円台後半に張りついていた株価が急上昇を始めました。

今月最後の先読み噴火株は、気温や湿度による環境変化の影響を分析する環境試験器のトップ企業、エスペック(東1・6859)です。同社は 2015年にEVなどで使用される電池の安全認証センターを設立。その引き合いがEV普及の加速で急増しています。また、環境試験器で欧州の環境規制に対応した新製品を競合メーカーに先駆けて発売し、欧州自動車メーカー向け販売が拡大中です。EV関連として同社の存在を知る投資家はまだ少なく、手あかのついていない銘柄である点もおもしろい存在です。