~ピタッと当たる株ニュース満載~

中国発、世界大株安に揺れた8月下旬。日経平均株価は2万円台半ばから、わずか5営業日で約2800円も暴落、9月7日には1万7478円の安値をつけた。こんな大荒れ相場で頼れるのは、材料一発株だけ!

今月の「お手本企業」

自信があるからこそ開示。いい生活、ラオックス…月次IR企業に誠意あり!

東芝の不正会計事件を受けて、投資家の間ではIR(投資家向け広報)がますます重視されている。最低限の情報しか開示しない企業がある一方で、充実したデータ開示を継続する企業も少なくない。特に小売りやシステム提供といった業績変化の早い業態では、毎期の決算だけでなく、月次情報の充実度合いが投資成績を左右する大きな材料になる。

「1年中、決算があるような気がする」と、四半期決算制がスタートして以来、上場企業だけでなくアナリストも経済メディアの記者も口をそろえる。四半期決算の定着後、半年ぶりの決算発表で突然の下方修正を突き付けられるリスクは減ったが、現場は繁忙を極めている。

四半期決算の義務づけできめ細かな情報開示の重要性が確認される一方、月次情報の開示に力を入れる企業はさほど増えない。企業の経理や総務部門が決算業務に忙殺され、ほかの業務に割く時間と労力が限られるからだ。

月次データの公表は、会社法にも東証の上場規則にも義務規定はない。

株価に影響を与える「重要情報」だが開示は任意だ。そのため、月次情報として提供される内容は会社によってバラツキが大きい。

売上高の前年同月比も、毎月の締め日の数日後にグループ全体の実額で早々と発表する企業もあれば、数週間遅れで親会社の前年同月比を示すのみの会社もある。部門別の売上高や営業利益まで開示する企業となれば、かなりの少数派になってしまうのが現状である。

東証マザーズのいい生活は、月次の売上高以外に売り上げ原価や粗利益、そこに販売・管理費、それを勘案した営業利益まで公表している。8ページもの月次資料には獲得したクライアント数などもグラフ化され、業績の方向性が一目瞭然だ。

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このほか、東証2部市場で最大の売買代金を誇るラオックスは免税店の販売動向の月次開示を7月分から開始。スターフライヤーは新興航空会社ながら搭乗客数が順調に拡大中。

羽田便など5路線で提供座席数や運行実績、搭乗者数、定時出発率などを毎月開示している。

反対に、月次開示の後退は要注意。会計ソフトの発達で、売上高集計は毎日でも可能な時代に、あれこれ理由をつけてデータを出し渋るのは、何かワケがあるとみていい。(植草まさし)

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はみだしピタピタ

その1●経営再建中のレナウン(3606)は9月以降の業績向上を前提に、2016年2月期予想の最終利益を3年ぶりの黒字転換としている。こうしたタイミングで中国の株価急落と景気減速懸念が台頭し、実質的な親会社である中国・山東如意科技集団の業績の先行きが不安視されてきた。実際に山東如意の業績が悪化すれば、傘下のレナウンに対する株高圧力が増大するとの観測が出ている。

今月の「夢の新素材」

製紙業界の救世主!植物性ナノファイバーの本格出荷で業績激変へ

8月中旬、日本製紙が来年度中にも国内企業として初めてCNF(セルロースナノファイバー)を量産することが伝えられ、関連銘柄が一斉に人気化した。CNFとは、植物繊維由来の最先端のバイオマス素材。

環境負荷が小さく、高強度、軽量、伸縮などの面で優れている。自動車部品、エアコンのフィルター、食品の鮮度保存、化粧品や塗料、スマホ画面の透明シートなど、多用途で期待される素材だ。

CNFについては、フィンランドなどの北欧、米国、カナダなど北米の企業、大学、研究機関などと日本が開発のしのぎを削っているが、特許出願件数で見ると日本が大きく先行。新しい日本の〝お家芸〝となることが期待されている。

自社ホームページでCNFを積極的に紹介する日本製紙は、2013年11月に山口県の岩国工場内に実証生産設備を稼働させ、商業化に向けて動き出した。相場も期待買いから現実買いに移行しそうだ。

製紙用薬品でトップ企業の星光PMCは、強度を従来の3~4倍に高めることができるCNF複合樹脂の開発を手がかりに、昨年3月4日には上場来高値の1978円をマーク。

その量産のニュースにも株価はいち早く反応した。この星光PMCとともに株価が躍動したのが中越パルプ工業だ。竹パルプを使ったCNFの開発を進め、2013年3月からサンプル販売を行なっている。竹を原料としているのは同社だけ。現在の生産能力である年間数十トン以下を、2年後には10倍に引き上げるとも報じられた。ちなみに中越パルプは、王子ホールディングスへの第三者割当増資を5月に発表し、資本・業務提携を強化している。

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このほか、CNF関連では王子ホールディングス、大王製紙、第一工業製薬、日本製鋼所、木村化工機、阿波製紙などがある。事業環境的に厳しい製紙業界だが、CNFは具体化している数少ない成長ドライバーだ。業界の救世主となる事業に発展しそうな期待が膨らむ。(竹中博文)

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「今月の大発明」

今年のノーベル賞は!~光触媒ならチタン工業、リチウムイオン電池なら旭化成…

10月はノーベル賞の発表があり、株式市場では関連銘柄がにぎわいを見せる。5日に医学生理学賞、6日に物理学賞、7日に化学賞の発表予定だ。

日本からは化学賞が有望視されている。

注目は酸化チタンを使った光触媒を発見した藤嶋昭・東京理科大学学長と橋本和仁・元東京大学先端化学技術センター所長。光を当てるだけで、有機物を分解できる物質を開発した。関連銘柄としては、チタン工業が真っ先に挙げられる。

ノーベル化学賞は近年、人類の生活向上への貢献を重視する方針が鮮明である。橋本氏は産業競争力会議の議員など政府の要職も兼務し、科学者の枠を超えて多面的に活動している。出身国のバックアップが必要とされるノーベル賞の選考には有利な立場にあるといえそうだ。

充電可能なリチウムイオン電池の関連では、旭化成の吉野彰氏や東芝グループの水島公一氏らの名前が下馬評に挙がっている。(伊地知慶介)

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株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ

第89回 東証シミュレーション必勝法

「ねこあつめ」って知ってるかにゃ?スマホ用の人気ゲームで、単に猫を集めて、画面で見て楽しむだけ。得点を競うことがないから勝ち負け自体がないし、誰かと対戦することもにゃい。

東証2階の見学スペースには、「株式投資体験コーナー」があって、来訪者に人気なんだにゃ。次々に表示されるニュースを見ながら、株の売買注文を繰り返して、架空の1000万円を増やしていくのがルール。

金融緩和のニュースが流れるとちゃんと銀行株が急騰して、円高だと自動車株が下がる。ニュースが出た直後に売買注文を入れて、株高に乗ることを繰り返すと、利益がどんどん増える。

途中で上げ幅が縮む場面もあって、つい売ってしまうと、その後に急上昇したりすることもあって、なかなかおもしろいんだにゃ。

そこで、読者の皆さんに「必勝法」を1つ。方法は簡単で、1回の投資額を大きくすること。プラス材料が出ると必ず株価が上がるから、先に株数を入力しておいて、ニュースが出てから銘柄を選択するんだにゃ。

いい運用成績が出たら何かもらえるかって?「ねこあつめ」と同じで、煮干しもカツオ節ももらえにゃい。せいぜい、株に詳しくない友達と東証に行ったときに、大勝ちして自慢できるくらいかにゃあ。

今月の「意外なメリット」

中国の景気減速と人民元切り下げ…。現地で生産するマキタには追い風

8月は中国発の世界株安に見舞われたが、株安の渦中で機関投資家の注目を集めたのがマキタ。電動工具のトップメーカーだ。販路は欧州や北米、アジアと世界中に広がり、海外生産比率は84%に達する。海外生産の強化に早くから力を入れ、生の6割が中国、販売の4割が欧州というビジネスモデルを確立した。

中国で作ると、景気減速による原材料費・人件費安でコスト低下、人民元切り下げで輸出競争力がアップする。一方、欧州はギリシャ危機収束によるユーロ高が見込まれ、北米は利上げを織り込む形で米ドル高も予想されるので、生産と販売のダブルメリットだ。時価総額1兆円前後の大型株だが、国際分散投資で日本株を買う海外投資家には、欠かせない銘柄である。(森田陽二郎)

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

●かわい・たつのり
カブドットコム証券投資ストラテジスト。毎週火曜のネットセミナーが大人気。テレビやラジオにレギュラー多数。大阪国際大学で講師も務める。最新刊『株の五輪書』(マガジンハウス)。

アクトコールの株価は年初から6月下旬までで約2.5倍の急伸。その後、8月25日の1251円まで約50%の急落で休養は十分だ。再び反騰を狙うポジションとなったもよう。

設立が2005年1月なのでようやく10周年を迎えた会社だが、業容を急拡大しつつ伸びている優良企業である。

同社は賃貸マンションなどの入居者向けに暮らしのトラブルに対応するサービス(「緊急かけつけサポート」)を展開している。自動車のトラブルでドライバーに対応するのがJAFならば、同社はいわば“暮らしのJAF”といったところだ。

業績面は、最終利益で小幅ながら赤字転落となった前2014年11月期で大底をうち、今2015年11月期からは本格回復期を迎える見通しだ。会社予想では、売上高25%増、営業利益は3.8倍増、最終利益も大幅黒字転換を果たす見込みである。過去最高益は2012年11月期の1.23億円であり、今期の1.7億円で3期ぶりに過去ピーク益を更新する見込みだ。

今期は、住生活関連の総合アウトソーシング部門が伸びており、なかでも緊急駆けつけなどの住宅トラブル対応サービスの新規会員増が寄与することで、業績の拡大が予想される。

目標株価は、6月22日の年初来高値2490円の奪回がまずは第1目標。過去最高値は最高益を出した2012年11月期の7月にマークした2618円。業績が今期ピーク益を更新するとすれば、株価も過去最高値更新を目指してもいいはずだ。

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今月の「企業の義務」

マイナンバーの次はストレスチェック関連。今年12月から義務づけ!

いよいよ10月から個人への通知が始まるマイナンバー制度。企業の対応も佳境に入ってきた。そして、もうひとつの企業対応が年内に控えている。メンタルヘルス対策の充実・強化を目的に法的義務化が昨年6月に公布され、従業員50名以上の会社には「定期的なストレスチェック」が今年12月から義務づけられるのだ。

「うつ病」などメンタル不全による労災認定や損害賠償訴訟が増加する中で、企業には予防措置が迫られており、株式市場でも関連銘柄が人気化に向けて助走を開始している。

アドバンテッジリスクマネジメントは、メンタルヘルスケア業界で唯一の上場会社で、昨秋から中堅・中小企業向けにストレスチェックサービスを提供している。販売ネットワークは、キヤノンマーケティングジャパンのものを活用している。官公庁に強い福利厚生施設サービスを手がけるベネフィット・ワンは、同社サービスの導入企業の従業員を対象に、ストレスチェックサービスを開始した。

オービックビジネスコンサンタントは、同社製品の「奉行シリーズ」でメンタルヘルスケア対策に必要なサービスを提供する。

ストレスチェックを先行して実施している企業にも関心が向かう可能性がある。人材派遣を手がけ、今年7月にジャスダックに上場した平山は、法的義務を上回る内容のメンタル支援を8年前から実施し、高い従業員の定着率を実現している。ストレスチェック関連特需が株式市場でも注目されそうだ。(大庭貴明)

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今月の噴火目前株3連発!

丸和運輸機関(東証1部・9090)

小売業に特化した物流会社で、上場から日が浅いため知名度は低い。メインは業績好調の「マツモトキヨシ」などドラッグストア。インバウンド(訪日外国人)需要の恩恵を間接的に受けて、足元の業績はすこぶる良好だ。事業モデル的にガソリン値下がりの恩恵も確実に受ける。

サムティ(JQ・3244)

典型的な低知名度で割安に放置されたジャスダック株といえる。7月の大幅な上方修正が物語るように業績は好調で、とりわけ水戸の物件からのテナント(ヤマダ電機)撤退は大きかった。早期解約で2年分の違約金が入るというビッグボーナスの存在はほとんど知られていない。

カシオ計算機(東証1部・6952)

一部の市場筋によれば、ヘッジファンドがカラ売り株を借りるレンディング(貸株)市場で、カシオは借りられる限界近くまで調達されているという。ここからのショート(売り持ち)積み上げはほぼ無理な状況で、買い戻しの力が上昇・下落の両局面で想定されそうだ。

はみだしピタピタ

その3●東京・上野動物園は今秋にも、ジャイアントパンダに人工授精を11年ぶりに実施する。パンダの繁殖期は自然状態だと4月前後。2012年は「2世誕生」に沸いたが、赤ちゃんパンダは生後6日で急死。その後は翌年から今年の春まで、繁殖は成功していない。ベビー誕生となれば、上野界隈への来客が増えるとの連想から、上野に本店を構える東天紅(8181)が定番銘柄として買われる公算が大きい。

今月の「一歩リード」

原油安で海運株が再浮上。大手3社の中では川崎汽船がイチオシ!

急激な原油安と世界的な供給削減で海運株の再浮上が予想される。日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手3社では、配当利回りの高い川崎汽船の投資妙味が最も大きいだろう。

デンマークに本社を置くコンテナ船最大手マースクなどが8月までに欧州航路での削減プランを発表。世界の4大海運アライアンスが船の供給過剰の解消で足並みをそろえたことで、今後の運賃の反転が予想される。バラ積み船運賃が底打ちし、タンカー運賃は高止まりが続いており、原油安メリットが加わって、今秋以降の収益改善が濃厚になってきた。川崎汽船は海運市況が大底だった4~6月期の欧州、北米の主要航路で増益基調を維持した。PER(株価収益率)は10倍前後と割安感が強く、市場平均を2割下回る13倍まで買われるだけで、あと100円高が可能になる。

株価300円で配当利回りは1・6%と、鉄道や空運も含めた運輸セクターの大型銘柄ではトップクラス。

純利益200億円を超えた場合は超過分の3割を配当に回す方針を示しており、株主への利益還元ルールの明示を求める機関投資家も高く評価している。商船三井の今第1四半期期が前年同期比5割増の営業増益だったこともあり、相対的に川崎汽船の優位性が高まっている。(木島隆)

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今月のペアトレード

SNSゲーム株の明暗…。ガンホー・オンライン売り、ネクソン買い!

ミクシィの中国撤退報道を機に、SNSゲーム関連株には海外投資ファンドのカラ売りが大量に出た。市場関係者によると、ガンホー・オンライン・エンターテイメントやミクシィを売る一方、ネクソンを買い建てる大規模なペアトレードを海外投資ファンドが実施したようだ。ガンホーの6月中間決算は減収減益に終わった。主力ゲームである『パズル&ドラゴンズ』の課金率低下が業績の足を引っ張っており、業績反転は簡単ではなさそうだ。ミクシィも中国撤退後、新たな成長戦略を描けるまで買いは見送りだろう。

一方のネクソンは、6月中間期段階で増収増益。最終利益が前年同期比56%増と利益成長が著しいため、会社発表の年10円配当の予想は上方修正の可能性がある。ガンホーやミクシィなど売りの対象となる銘柄が多い。一方、ネクソンは希少な買い銘柄となり、資金を集めやすい。JPX400採用もプラス材料だ。(東亮)

今月のニューワード

インバウンドの新しい切り口、「神薬12」関連を爆買いせよ

〝キング・オブ・インバウンド株~ラオックスの爆騰劇が始まってから1年が経過。最強テーマとうたわれるインバウンド株もひと息入れた形だ。とはいえ、日本に訪れる外国人観光客の勢いはまった弱まっていない。そのインバウンドの切り口として、「神薬12」の存在をご存じだろうか?日本に旅行したら買うべき12の薬を中国人がこのように称している。実際、全店売上高に占めるインバウンド比率4%の「ドン・キホーテ」において、神薬12に限ると同比率は46%に上るというのだ。

その12の薬は、上場企業では参天製薬の「サンテボーティエ」、久光製薬の「サロンパス」などが含まれている。すごいのが小林製薬で、「アンメルツヨコヨコ」「サカムケア」「熱さまシート」「ニノキュア」「命の母A」と12のうち5薬を占めているのだ。日本屈指の神薬メーカーである小林製薬、こういった株の下落局面は文句なし「爆買い」でOKだろう。(真行寺知也)

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トップの生セリフBUY↑orSEL↓

創業以来の最大の危機、幹部が退任し、悲惨な状況。早期復配に向けて全力で企業風土の改善を急ぐ

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2015年8月18日
東芝
会長兼社長
室町正志氏

不正会計が発覚した東芝は室町正志会長兼社長が続投し、企業風土刷新と経営再建の陣頭指揮を執る。室町氏は現状を東芝創業以来の最大の危機と指摘。8人の取締役ら後継者となる幹部がそろって退任した“悲惨な状況”にあると説明し、続投への理解を求めた。今期は純利益が赤字に転落する見通しだが、不祥事の再発防止とともに、 早期復配に向けて全力を尽くすと、 経営再建への決意を語った。

ペッパーはまるで自分の子供のよう。米国スプリントは立て直しに2年

2015年8月6日
ソフトバンク
代表取締役社長
孫 正義氏

ソフトバンクの決算説明会に、孫正義社長と並んで人間型ロボット「ペッパー」 が登壇した。孫社長は ペッパーの開発に「顔から形まで深く関わった。自分の子供を見ているようだ」 と目を細めた。ただ、 懸案の米国の携帯電話スプリントの再建になると、「立て直し期間は2年くらいになる」 と、厳しい表情を見せた。