オンラインでサービスが完結するインターネット証券会社は、手軽に申し込みや取引ができることから人気が高まっています。

ネット証券会社の中でも大手として知られているのはSBI証券と楽天証券です。どちらの証券会社のサービスが自分に適しているかは、投資の知識や経験がないと判断が難しいでしょう。

そこで、今回はSBI証券と楽天証券の特徴やメリットについて比較していきます。

SBI証券と楽天証券の比較

共に人気のネット証券である、SBI証券と楽天証券。
SBI証券と楽天証券の手数料や取扱銘柄、IPO実績などを比較しました。

SBI証券 楽天証券
国内株式
取引
手数料
10万円 99円 99円
50万円 275円 275円
100万円 535円 535円
米国株式
取引手数料
約定代金の
0.45%
約定代金の
0.45%
投資信託本数 2653本 2686本
IPO実績 2018年 86社 11社
2019年 82社 26社
単元未満株 △(※)
取扱外国株 7ヶ国 4ヶ国
※買取請求のみ


取引手数料や投資信託の本数ではSBI証券と楽天証券の両社にほとんど差はありませんが、IPOの実績や単元未満株 (1株単位での投資)が取引できる点でSBI証券が楽天証券よりも勝っています。

複数の証券会社の口座を持つメリット

大手証券会社であるSBI証券楽天証券 。資産形成を始める場合、どちらか一方を使ったほうがよいのでしょうか。それとも複数の証券会社の口座を持ったほうがよいのでしょうか。

ここでは口座を複数持つ必要性やメリットについて紹介します。

各社の強みを利用してメリットを享受

証券会社には、それぞれ強みがあります。例えば、SBI証券は扱っている外国株が多く、楽天証券 は楽天グループの共通ポイントである「楽天ポイント」との連携が強みです。このように、証券会社にはさまざまな強みがあるため、各社が持つ強みを利用して自分が得られる利益を最大化していくことが重要です。

IPOの当選確率が上がる

IPOとは企業が株式を証券取引所に上場して、誰でも株の取引ができるようにすることです。新規公開株を購入するためには幹事会社の証券口座を所有する必要があります。新規公開株の購入は抽選なので、複数の証券会社の口座を持っていれば、IPOの当選確率が上がることになります。

SBI証券と楽天証券のIPO実績
2018年 2019年 2020年
SBI証券 引受幹事 75社 75社 56社
主幹事 11社 7社 8社
楽天証券 引受幹事 11社 26社 23社
主幹事 0社 0社 0社
※2020年11月14日現在


SBI証券では毎年IPOの9割以上を取り扱っており、主幹事もネット証券でもっとも多くなっています。売出し株数のうち90%近くが主幹事に割り振られるので、IPO投資をしたいならSBI証券の口座を持っておくのがおすすめです。

とはいえ楽天証券も近年IPOに力を入れており、引受幹事数も大きく増加していっているため、IPO投資に興味があるなら両方持っておくのがおすすめでしょう。

証券会社のサービスを比較する方法

各証券会社を比較する場合、どんな点に注目するとよいでしょうか。各社のサービスを比較するうえでのポイントを紹介していきます。

約定手数料

複数の証券会社を使用する場合、まずは約定手数料を比較しましょう。約定とは、株式取引において売買が成立することを指し、多くの証券会社は約定手数料によって利益を得ています。約定手数料は各社が独自に設定するため、比較することは重要です。

取扱商品の豊富さ

証券会社では単元未満株、外国株、先物(日経・TOPIX)、日経オプション、投資信託、債券(国内・海外)、FXなどさまざまな商品を扱っていますが、商品数は証券会社によって異なります。まずは取扱商品の多いSBI証券や楽天証券といった大手のネット証券会社の口座を開設して自分に合う商品を探してみるのがよいでしょう。

SBI証券と楽天証券のメリット比較

SBI証券と楽天証券で具体的にどんなメリットがあるのか一覧にまとめました。それぞれの証券会社の強みを知って、上手に使い分けるのが賢い使い方でしょう。

SBI証券 楽天証券
手数料
外国株
投資信託
IPO
単元未満株
(少額投資)
ツール
サポート
ポイント制度

SBI証券のメリット1:手数料が安い

SBI証券のメリットの一つに手数料の安さが挙げられます。ここでは、手数料の概要について紹介していきます。

アクティブプランは手数料0円で利用可能

アクティブプランは取引ごとに手数料が発生するのではなく、1日ごとに手数料が発生するシステムです。1日当たりの約定金額が100万円以下の場合は手数料が0円なので、多くの金額を取引しないライトユーザーにとってはメリットが多いプランです。

楽天証券にも「いちにち定額コース」という同様のプランがありますが、楽天証券では1日の約定金額が50万円を超えると手数料が発生するため、SBI証券の方が優っています。

また100万円以上の手数料でもSBI証券のほうが割安で、アクティブプランの場合は100万円から200万円の利用で1,162円、以降取引額が100万円増えるごとに440円の手数料で取引が可能です。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

スタンダードプランでも手数料50円〜

証券会社の多くは約定時に発生する手数料で利益を上げていますが、SBI証券などのネット証券会社は手数料の単価を下げて多くの利用者を集めることで収益を得ています。

SBI証券で取引する場合、スタンダードプランでの取引が基本となります。これは1回約定するごとに手数料が発生するプランで、取引金額が1回当たり50万円以下の手数料は50円と、他の証券会社に比べて格安なのが特徴です。

手数料が安いことがSBI証券の大きな強みでしたが、近年は楽天証券も取引手数料の値下げを行っており、SBI証券のスタンダードプランの手数料と同額まで手数料を引き下げています。

SBI証券のメリット2:IPO銘柄に強い

SBI証券のメリットに「IPO銘柄に強い」という点が挙げられます。IPOの概要とメリットについて紹介していきましょう。

IPOとは?

IPOとは、企業が株式を証券取引所に上場し、誰でも株が買える状態にすることです。一般的には「新規上場」や「新規公開株」と呼ばれます。

企業が上場するには、証券会社が幹事役となって証券取引所会の仲介を行います。幹事になった証券会社は上場前の公募時に株を買う権利を持っており、この株を抽選で購入希望者に販売します。IPOに申し込むためには幹事会社の口座を開設している必要があります。

ただし、IPO株を購入する権利は抽選で決められるため、申し込めば必ずIPO株が購入できるわけではありません。基本的には、上場前の公募価格に比べ、上場後の価格は高くなる場合が多いことから、IPO株は人気が高く抽選に当たるのはくじに当たるのと同じだと考えておいたほうがよいでしょう。

IPO取扱件数が大手証券会社並

企業がIPOを行う場合、主幹事会社のサポートを受けながら上場に向けた準備を進めていきます。そのため、主幹事会社はIPO時に事前に購入できる株の割合が非常に高く、上場前に公募する株の8割から9割は主幹事会社が保有します。

SBI証券はIPOに積極的に参画しており、2019年に主幹事会社として7社の上場を支援し、引受幹事としても75社のIPO株を販売していました。大手証券会社の主幹事数は年間当たり14社〜20社ですが、ネット証券会社の多くは1度も主幹事会社にならない場合が多いといわれています。

SBI証券の主幹事数はネット証券会社の中で突出しており、楽天証券の主幹事数は0社であることと比較すると圧倒的に強いと言えるでしょう。SBI証券の引受幹事数はすべての証券会社の中で最も多く、IPOを狙うならまずSBI証券を利用することをおすすめします。

また、SBI証券のIPOの抽選に申し込むと、抽選に外れても「IPOチャレンジポイント」というポイントが付与されます。SBI証券では、ポイントを多く使ってIPOの抽選申し込みをした人が当選しやすくなる独自のシステムを導入しているため、SBI証券でのIPOの申し込み実績が多い人にはメリットが大きいシステムです。

SBI証券のメリット3:豊富な商品群

SBI証券は豊富な商品群を取り揃えている点もメリットです。SBI証券が取り扱っている商品群について紹介していきます。

主要ネット証券最多の9ヵ国株を取り扱う

SBI証券はネット証券会社の中で最も多い9ヵ国の外国株式を取り扱っています。売買可能な外国株は、アメリカ・中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・マレーシア・タイ・シンガポールです。

楽天証券の取り扱い外国株は6ヵ国なので、外国株の投資に興味がある場合はSBI証券を利用するとよいでしょう。

投資先を2500以上の投資信託から選べる

金融庁の資料によると、現在国内で取り扱っている投資信託の本数は約1万本です。SBI証券ではそのうち2500本以上の投資信託を取り扱っており、ネット証券会社でも最大規模の取り扱い数を誇ります。

商品数が多いため、自分の投資スタイルに合わせてさまざまな商品が選べます。商品が多くてどれを選べばよいか迷ってしまう場合でも、人気ランキングやおすすめ商品紹介など参考になる情報が多いため、自分の投資スタイルに合った投資信託を選択できます。

>>SBI証券のさらに詳細な情報はこちら

楽天証券のメリット1:楽天ポイントの付与

一方で、楽天証券を利用すると、どんなメリットがあるのでしょうか。まずは「楽天ポイント」について紹介します。

ハッピープログラムでポイントが貯まる

「ハッピープログラム」は、楽天グループが提供しているポイントサービスです。楽天銀行の口座を開設し、楽天証券の出入金口座として連携すると、取引件数や金額によってポイントが付与されます。

貯まったポイントは、「楽天ポイント」として楽天市場や楽天トラベルなど、楽天グループの各サービスで使用できます。

資産形成でもポイントが貯まる

ハッピープログラムのポイントは、取引だけでなく投資信託でも付与されます。50万円以上の投資信託を行っていると、投資額に応じたポイントが毎月付与されます。

2000万円以上の投資額があると、毎月1000ポイントが付与されるため、年間で最大1万2000円分のポイントが還元されます。投資信託はどの証券会社を利用しても内容は同じなので、別の証券会社で投資信託を行っている場合は、楽天証券に預け替えるだけでポイントを手に入れることも可能です。

さらに今なら、新規口座開設で楽天ポイントを最大3,550ポイントと現金1,000円をプレゼントするキャンペーンを実施しています。(2020年7月31日まで)

楽天証券のメリット2:初心者に優しい

楽天証券は投資の初心者に優しいキャンペーンの展開やホームページ内のコンテンツ作りに注力しており、新規開設口座数も証券会社の中でトップクラスです。初心者に優しい楽天証券の特徴について紹介していきましょう。

初心者向けキャンペーンが豊富

楽天証券は2019年の新規株式口座の開設が証券会社の中で最も多く、特に初心者に人気の証券会社です。

その理由は初心者向けのキャンペーンが豊富で、口座開設や新規取引など投資を始めるだけで楽天ポイントが付与されるほか、現金のプレゼントがあることです。SBI証券でもキャンペーンは実施していますが、初心者向けのキャンペーンは楽天証券のほうが多いようです。

紹介キャンペーンや楽天グループで提供している他のサービスとの連携キャンペーンなど、楽天グループのサービス利用者には特にメリットが多いため、楽天のサービスを利用している人は連携しておくことをおすすめします。

画面が見やすく、解説も豊富

多くの証券会社のホームページは、トップページにさまざまな商品名や専門用語が並んでおり、初めてアクセスをする人には分かりにくい設計になっています。楽天証券なら、画面レイアウトも見やすく、専門用語には解説をつけるなど、初心者に優しいサイト設計です。

最短5分で口座開設ができる

楽天証券は口座開設が非常に簡単です。申し込みフォームから、必要情報を記入し、本人確認書類をデータでアップロードするだけで開設手続きは完了します。

楽天証券は3ステップで口座開設の申し込みが完了しますが、SBI証券は7ステップの手順を踏む必要があるため、口座開設の面でも楽天証券のほうが利用しやすいと言えます。

楽天証券のメリット3:オリジナルツール

楽天証券はさまざまなオリジナルツールで投資をサポートしています。楽天証券が提供しているオリジナルツールの内容を紹介していきましょう。

マーケットスピードIIを無料で提供

楽天証券の利用者は、プロのトレーダーも利用しているトレーデイングツール「マーケットスピードⅡ」が使えます。

他の証券会社の投資画面は複数画面を表示しないと投資判断に必要な情報を網羅できませんが、マーケットスピードⅡは一画面に必要な情報を集約しており、デイトレードのように瞬時に投資可否を判断する場面では特に重宝します。

分析チャートや日経テレコンが利用可能

豊富な分析チャートや日経テレコンを利用して、投資銘柄の検索や投資対象銘柄の研究ができます。

例えば、日経テレコンは企業情報を調べる際に有料で企業情報を閲覧できるデータベースですが、楽天証券のユーザであれば無料で利用できます。このようにさまざまなツールを使って効果的に取引を進めることが可能です。

>>楽天証券のさらに詳細な情報はこちら

SBI証券・楽天証券、両方の口座を開設すべき

SBI証券・楽天証券ともにメリットが多いため、可能であれば両方の口座を開設してそれぞれのメリットを享受することをおすすめします。

最後に、SBI証券、楽天証券の両方の口座を開設すべき理由を紹介します。

IPO株に積極的に投資したい場合に有利

IPO株は、上場前の株を購入できるので損をする確率が低く、人気の商品となっています。IPO株の購入者は抽選で決まるため、積極的にIPO株を購入したいのであれば、両方の口座を開設して、購入したいIPO株に応募しましょう。

SBI証券・楽天証券の両方を使い、自分に合うほうをメイン口座に

SBI証券も楽天証券もそれぞれメリットがあることから、まずは両方の口座を開設し、取引の経験を積む中で自分に合ったほうをメインで利用していきましょう。口座開設に費用はかからないため、開設してから判断してもデメリットはありません。

それぞれの長所をうまく活用しながら、効率的に資産形成をしていくとよいでしょう。

SBI証券・楽天証券のQ&A

Q. 手数料が安いのはどっち?

SBI証券と楽天証券の取引手数料はほとんど同じです。両社とも証券会社としてはトップクラスの安さであり、1回ごとに取引手数料がかかるプランと、1日の約定代金に応じて取引手数料がかかるプランの2つから選ぶことができます。

Q. IPO投資をしたいならどっちがおすすめ?

IPO投資ならSBI証券をおすすめします。
SBI証券は全ての証券会社の中でもっともIPOの取扱実績が多く、主幹事を務めることも多いので、IPO投資をしたいならSBI証券でしょう。

Q. 初心者が初めて口座開設するならどっちがおすすめ?

どちらも初心者におすすめの証券会社ですが、もし迷ったら新規口座開設キャンペーンの充実しているSBI証券を選ぶことをおすすめします。
どちらも口座開設は無料なので、両方とも開設して自分に合う方をメインの口座にするのもよいでしょう。

Q. SBI証券と楽天証券のポイント制度は?

SBI証券では取引などでTポイントがもらえるのに対して、楽天証券では楽天スーパーポイントがもらえます。
楽天証券では楽天スーパーポイントを国内株式や投資信託の購入に使うことができますが、SBI証券ではTポイントで購入できるのは投資信託のみという違いがあります。

Q. 外国株投資をしたいならどっちがおすすめ?

投資したい地域によって異なりますが、SBI証券がおすすめです。
SBI証券では7ヶ国の外国株を取り扱っているのに対して、楽天証券では4ヶ国とSBI証券の方が取り扱いの幅は広くなっています。