高い値上がり期待から注目を集めるIPO投資だが、投資家の中にはIPO投資について様々な勘違いをしている方も多くいる。今回はIPO投資に関するよくある勘違いについて紹介しよう。

目次

  1. 勘違い1 ハイリスク・ハイリターンな投資
  2. 勘違い2 一般人にはIPO株は購入できない
  3. 勘違い3 IPOは新興企業ばかり
  4. 勘違い4 未公開株詐欺のようなもの
  5. 勘違い5 注文すれば簡単に購入できる
  6. 勘違い6 購入辞退はダメ
  7. 勘違い7 どこの証券会社で申し込んでも一緒
  8. 勘違い8 抽選は完全平等
  9. 勘違い9 当選するわけがない
  10. 勘違い10 IPOは一つの証券会社でしか申し込めない
  11. 勘違い11 補欠当選は当選ではない
  12. 勘違い12 抽選への参加に資金はいらない
  13. 勘違い13 IPO株の購入手数料は高い
  14. 勘違い14 上場初日に必ず売却できる
  15. 勘違い15 IPO銘柄は絶対安心
  16. 勘違い16 IPO株は初値で売却しなければならない
  17. 勘違い17 IPOとPOは同じ
  18. 実際にIPO投資を始めてみる

勘違い1 ハイリスク・ハイリターンな投資

IPO投資をハイリスク・ハイリターンと勘違いしている人がいるようだ。投資なのでもちろんリスクはあるが、実は決してハイリスクとまでは言えない。2017年の新規上場企業数89社に対し、初値が公募価格を上回った銘柄が全体の約91%となった。IPO全体の9割以上が値を上げた年であった。一方で値下がりした銘柄の中で最も値下がりした銘柄についても、初値が公募価格の0.94倍とわずかに値下がりしたにすぎなかった。

それに対し、値上がりトップの銘柄は公募価格の6.18倍の初値を付けた。このことからもIPO投資は通常の株式投資に比べてもハイリターンを見込める可能性はあるが、ハイリスクであるとは必ずしも言えない。

IPO投資,勘違い,まとめ
(画像=PIXTA)

勘違い2 一般人にはIPO株は購入できない

IPO投資は上場する前に株を公募価格で買う為、一般人は購入できないと思っている方もいる。しかし実際には一般の方なら誰でもIPO株を購入することは可能だ。証券会社に口座を開設さえすればIPO株の申し込みは誰にでもできる。

ただし、口座を開設した証券会社にIPO株の取り扱いが無い場合は申し込むことが出来ないので注意が必要だ。

勘違い3 IPOは新興企業ばかり

IPO株のイメージとしてこれから成長していく新興企業に対して投資をすると勘違いしている方も多い。確かに時代の流れに合った今話題の銘柄も多数上場するが、それだけではない。昔からある老舗企業や有名企業なども新規上場する場合もある。最近の例を挙げると2015年には郵政グループ3社が、2016年には九州旅客鉄道 <9142> が新規上場を果たしている。

新興企業にはこれからの成長性や将来性に期待が持てる一方、成熟企業には上場後も安定した業績が見込めるといった特徴がある。それぞれに良い所があるので、好みに合わせて投資先を決めてもいいだろう。

勘違い4 未公開株詐欺のようなもの

IPOを日本語で表すと新規公開株と言う。未公開株詐欺事件が多発したこともあり、IPO(新規公開株)に関しても詐欺ではないかと疑う方もたまにいる。確かに上場前の未上場株を購入するという点では未公開株詐欺と同様の仕組みと勘違いするかもしれない。しかし、IPO投資の場合は何月何日に上場が決定しており、その日以降であればいつでも自由に市場で売買できるようになる。

また、上場先の証券取引所の厳しいチェックがIPO銘柄には課せられる為、安心して株式を購入することができる。IPO株を販売しているのも実在する証券会社しかないため、自分の普段利用している証券会社等の信頼のできる販売先から購入することが可能だ。

勘違い5 注文すれば簡単に購入できる

値上がり期待の高いIPO株は、多くの場合購入希望者が殺到する事態となる。その為、通常は購入するための抽選が実施されることが一般的だ。抽選の参加は簡単にできるが、当選を勝ち取るのはなかなか大変だ。

ただし、中には不人気なIPO銘柄も存在する。そういった銘柄の場合は抽選に当選するのも容易である場合も多い。

勘違い6 購入辞退はダメ

IPOに抽選はつきものだ。抽選に当選しなければIPO株を購入できないため、様々な銘柄に手当たり次第に抽選の申し込みをする方もいる。そんな時に運良くIPO抽選に当選した場合、その銘柄が本当に欲しいIPO銘柄であれば良いが、不人気の値上がりの見込みが少ない銘柄の場合もある。その場合には購入辞退は許されるのだろうか。

実は多くの証券会社では購入辞退が可能となっている。ただし一定期間IPO抽選に参加できないなどのペナルティが課せられる場合もあるので注意が必要だ。また、証券会社によってはIPOの当選と同時に購入手続きが自動的に実施される場合もある。この場合は購入辞退が出来ないので注意して頂きたい。

勘違い7 どこの証券会社で申し込んでも一緒

IPOの抽選に参加するためには証券会社に申し込みを行なう必要がある。その場合にどこの証券会社に申し込んでも条件は一緒と考えている方もいるが、実はそれは大きな勘違いである。証券会社によってIPO株の配分数量は大きく異なる。IPO株全体の80%以上を引き受ける証券会社がある一方で、全体の1%しか引き受けない証券会社もある。

証券会社によって配分されるIPO株は大きく違う為、IPO抽選の申し込みはなるべく多く配分のある証券会社で行うのがおすすめだ。

また、ほとんどの店舗型の証券会社は、担当者が普段から付き合いのあるお客にねぎらいの意味を込めて魅力的なIPO株を譲る「裁量配分」が行われている。

そのため、これまであまり投資を行って来なかった人が店舗型の証券会社でIPO株を取得するのは不利である。一方、ネット証券は割り当てられたIPOの全てを平等抽選によって配分する証券会社が多いため、投資初心者でもIPOの当選確率を上げることができるのが魅力だ。

実際に、金融経済メディア『ZUU online』等を運営する株式会社ZUUの代表取締役 冨田和成氏は著書『プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?』にて "IPO株が欲しいならネット証券が狙い目" と解説している。

もし主幹事がネット証券なら、個人投資家としてはラッキーです。なぜなら、店頭販売をしないネット証券なら割り当てられるIPO株をそのまま抽選に出してくれからです。仮に主幹事がネット証券ではない場合にも、委託幹事にネット証券があれば狙う価値はあります。

最近では、 SBI証券を中心にネット証券も主幹事の引き受け部門を強化しています。また企業も多くの個人投資家に株を持ってほしいという思惑があるため、ネット証券を主幹事に使うケースが増えています。 この「思惑」の理由は主に2つで、 1つは小口でいろいろな人に自社の株を持ってもらうことでファンを増やしたいという意図があります。また、特定の大口の投資家に依存すると、その投資家が売却する際のリスクが大きく株価の上下動が激しくなるので、株主を分散させることで、それを防ぎたいというねらいもあります。

人気のIPO株を高確率で取得するためにも、複数のネット証券口座を開設してみてはいかがだろうか。

勘違い8 抽選は完全平等

IPOの抽選方法は実は完全平等抽選ではない。ネット証券の多くは完全平等抽選を実施する一方で、対面系証券会社は懇意にしている上得意客に対して分配を優先的に行うという文化が今でも残っている。

完全に平等の抽選ではないので、対面系証券会社と懇意にしている投資家の方は一度IPOの相談を営業員に持ちかけてみるとよいかもしれない。

勘違い9 当選するわけがない

IPOはその高い値上がり期待から抽選倍率も高くなりがちだ。その為IPOは宝くじみたいなものだとか、当選するわけがないといった声も聞こえてくる。しかし実際には当選している方も多くいる。例えば郵政グループ3社のような超大型上場の場合は、IPOの株数も膨大な量となる。その為、抽選になった場合でも多くの方が当選する可能性がある。

また、一部の証券会社ではIPO抽選にはずれた場合にポイントを付与する制度を実施している。このポイントを貯めIPO抽選の際に利用すると、利用したポイント数に応じて当選確率が上がるという制度だ。この制度を利用すればいつかはIPO株の抽選に当選することが可能という訳だ。

証券口座名 IPO
取扱数
IPO
抽選方法
前受金
SBI証券
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82社 完全抽選
70%
チャレンジP
30%
店頭配分あり
SMBC日興証券
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61社 店頭90%
ネット10%
完全平等抽選
マネックス証券
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48社 100%
完全平等抽選
岡三オンライン証券
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37社 100%
完全平等抽選
不要
野村證券
詳細はこちら
35社 店頭90%
ネット10%
完全抽選
不要
楽天証券
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26社 100%
完全抽選
au カブコム証券
詳細はこちら
25社 システムでの
平等抽選
松井証券
詳細はこちら
21社 70%
完全抽選
不要
ライブスター証券
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5社 100%
完全平等抽選
不要
DMM.com証券
詳細はこちら【DMM 株】口座開設
3社 100%
完全平等抽選
不要
GMOクリック証券
詳細はこちら
0社 100%
完全平等抽選
※IPO取扱数は2019年度実績
※SMBC日興証券はネットで非当選の場合、最大5%を目処とした優遇抽選を適用
証券口座名 IPO実績 IPO抽選方法 前受金 詳細
SBI証券 34社 完全抽選
70%
チャレンジP 30%
店頭配分あり
詳細はこちら
マネックス証券 21社 100%完全平等抽選 詳細はこちら
SMBC日興証券 20社 店頭90%
ネット10%
完全平等抽選 (※)
詳細はこちら
野村證券 19社 店頭90%
ネット10%
完全抽選
不要 詳細はこちら
岡三オンライン証券 13社 100%完全平等抽選 不要 詳細はこちら
楽天証券 10社 100%完全抽選 詳細はこちら
au カブコム証券 9社 システムでの平等抽選 詳細はこちら
DMM.com証券 4社 100%完全平等抽選 不要 詳細はこちら【DMM 株】口座開設
松井証券 3社 70%完全抽選 不要 詳細はこちら
GMOクリック証券 1社 100%完全平等抽選 詳細はこちら
ライブスター証券 1社 100%完全平等抽選 不要 詳細はこちら
※2020年のIPO実績は7/22現在
※SMBC日興証券はネットで非当選の場合、最大5%を目処とした優遇抽選を適用

勘違い10 IPOは一つの証券会社でしか申し込めない

IPO抽選に参加する場合には1つの証券会社からしか申し込みが出来ないと勘違いしている方も多い。しかし実際には複数の証券会社からIPO抽選の申し込みをしても良いこととされている。

IPO抽選は証券会社ごとに実施する為、1社のみの応募であれば1回しか抽選が行われないが、例えば10社からIPO抽選に申し込んだ場合には10回分抽選が行われる。申し込む証券会社が多ければ多いほど当選確率も上がるので、なるべく多くの証券会社から申し込むことをおすすめする。

勘違い11 補欠当選は当選ではない

IPOの抽選に参加すると、後日当選か落選かが判明する。ただし中には補欠当選という抽選結果の場合もある。この補欠当選とはよくある受験のような補欠合格とは少し違う。補欠当選の場合は、IPO抽選での当選者が購入を辞退した場合にIPO株を購入する事が可能であるという意味だ。

つまり辞退者がいなければ補欠当選となった場合でも繰り上げ当選はしないのだ。補欠当選になった場合でも購入できない場合は数多くあるのでぬか喜びには注意していただきたい。

勘違い12 抽選への参加に資金はいらない

IPO抽選は実際に株を購入する前の段階で行われる。抽選に当選した方のみIPO株を購入することが出来るが、抽選に参加するためにはそのIPO株を購入できるだけの資金を口座に入れておく必要がある。

ほとんどの証券会社で抽選に参加するだけでも実際に購入するための資金が口座に拘束されるので注意が必要だ。ただし近年では一部証券会社でIPOの抽選に資金が必要ない企業も出てきている。

勘違い13 IPO株の購入手数料は高い

証券会社で普段株式を売買する場合には当然売買手数料が発生する。IPO株でも同様に購入する際に売買手数料が必要であると勘違いしている人も多い。しかし実はIPO株の購入に関して買付手数料は無料となっている。

一切のコストをかけることなく実際のIPO株の公募価格を支払うだけでIPO株を手に入れることが可能だ。ただし上場後売却する場合は通常と同様の売買手数料が発生する。

勘違い14 上場初日に必ず売却できる

公募価格でIPO株を購入し、上場初日の初値で売却するのが一般的なIPO投資だが、必ずしも初日に売却できるわけではない。銘柄によっては上場初日に買い注文が殺到し、初日に値がつかない場合もある。

初日に値がつかない場合には翌営業日、それでも値がつかない場合にはさらに翌営業日へと売却のタイミングが伸びてしまう。買いが殺到して値が上場するのはうれしい悲鳴だが、売却後すぐに口座から出金をしようと考えている方には誤算となる可能性もある。

勘違い15 IPO銘柄は絶対安心

高い値上がり期待を背景にIPOに過度な信頼を寄せている方も多くいるが、実際には投資の世界に絶対はない。IPO銘柄も証券取引所の厳しい審査をクリアした企業であるので、ある程度は安心だが、それでも値下がりリスクはある。

以前には上場後すぐさま決算の下方修正が発表された銘柄もあった。投資に絶対大丈夫という事はないので、必ず自分の目で見て対象企業をチェックしてもらいたい。

勘違い16 IPO株は初値で売却しなければならない

抽選に当選し、公募価格でIPO株を購入できた場合、多くの投資家が初値の時点で売却を行なう。しかし必ず初値でIPO株を売却しなければならないということは無い。

手に入れた株が気に入った場合や、将来的にさらなる値上がりが見込めるような場合には売却せずにホールドし続けることももちろん可能だ。

勘違い17 IPOとPOは同じ

IPOとは未上場の企業の株式が新たに公開されることだ。一方のPOとは既に上場している企業の株について新たに売り出しが行われる事を指す。IPOとPOは似ているが、POの場合はIPOに比べてさほど値上がり期待は高くない。

高い値上がり期待から注目を集めるIPO投資についてあなたは勘違いしていたことは無かっただろうか。勘違いしていたという人は、ぜひ改めておいていただきたい。(右田創一朗、元証券マンのフリーライター)

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